2015年6月28日日曜日

バジリスク


11日目!!!


5:00am 人様の庭にて起床。


昨夜買っておいた朝食をテント内で食べ、片付け。


朝早くに出発することは昨夜伝えておいたので、ご迷惑にならないよう心の中でお礼をし、

まだ暗い中、出発。


200kmも走れるのだろうか。という疑問と、しっかりとは休めなかったのでしょう、

漕ぎ出しが重い。


今日中に着けるのか疑問すぎてモチベーションが上がらず、


これはよろしくない、と8時頃いったん作戦会議に小さなカフェに入って、

充電と道の確認。

Sydneyに近づくにつれ道が複雑になる。

これも不安要素。

市街地に入れば街灯もあるだろうし暗くなっても走れるだろう、つまり時間をかければ夜になっても着くことが出来る。

と思ったのですが、

Sydney手前のこの山道。


こいつを日暮れまでに越えなければならない。


そして途中からハイウェイがモーターウェイという名前に変わっている。

自転車で走っていいのだろうか?


店員さんに聞いてみると、

「行けるっしょ!」

らしい。


よし、

山に4:00pmまでに入り、6:00pmまでに抜けられれば夜には着く!

という作戦で行くことに!


まずはハイウェイにのり、再出発。


登り坂もあり、調子がでてくる!

登りで脚をつかうとやる気がでてくる!


やっぱり登りはいい!

脚が頭に力を送ってくれる感じ!


とまぁここまでは良かったんですが、、、


今日の登りはどうもおかしい。


登りきってたら、下り



が無い。



「次のカーブを越えたら下りのはず。」

が何度も見事に裏切られ、


登り登り登り。


しかも雨降ってきた。。。


レインコート!

は2日目に無くしたので、

ゴミ袋を被ります。忍者スタイル。甲賀忍法帖!


路面とタイヤが雨に濡れて進まず、

終わらない登りに苦しめられていると、



パトロールのお兄さん二人に止められる。


やっぱりモーターウェイは自転車で走れないようです。


まぁ怒られることもなく、

さらに遠回りになりますがSydneyまでの道を教えてもらいました。


山道。


本当にずっと登り。


雨。


全然進めず、これは予定時間内で山を越えるのは不可能と判断しました。


が、


もう悔しすぎて、真っ暗でも行ってやる。

どうせ泊まるところも無いし、雨だしテントもキツい。

ということでヘロヘロと漕ぐ。


完全に日も落ちて、真っ暗。

雨に濡れて寒すぎる。


結構やばい、全然距離が縮まない。


これは、本当に無理だ、


というか生命の危険を感じる。




ごめんみんな、


頑張ったけど無理だった、、、



御堂筋くん、、、


新開さん、、、


真波くん、、、


福富さん、、、金城さん、、、

道を教えてくれたタクシーの運転手さん、水くれたおばちゃん、様々なおっちゃんおっちゃんおっちゃん、

みんな、、、


















あ、弱虫くんは大丈夫です。





あーーーー














着いた!!!





2:00am。今日中じゃないですが、




深夜、ハーバーブリッジからみえるSydneyのささやかな夜景。







というわけでSydney到着です!


いやー余裕でしたね!


世界地図でみたらほぼ移動してない様なもんですね。









2015年6月26日金曜日

箱根の直線鬼


よく画像を載せたりしている

御堂筋くんやら新開さんですが、

彼らは「弱虫ペダル」という週刊少年チャンピオンで現在も連載中の漫画のキャラクターです。
自分もオーストラリアに来る直前に近所のラーメン屋でちょろっと読んだだけですが、

自転車を漕ぐ上でモチベーションの維持に効果はバツグンです。


それと、高校時代にバレー部室で読んだ、「Over Drive」も激アツです。


名場面を思い出しては、漕ぎながら泣きそうになります。



10日目!

どうも、

好きなものは登り坂、

嫌いなものはGoogle、


かねこたくとです。


さて10日くらいで着くと思っていたましたが、まだ距離があります。


憎きGoogleマップによればSydneyまで残り340kmほど、


しかしハイウェイの標識?によると320kmくらい。

チャリでは通れない道とかもあるのかもしれませんが、


とりあえず完全にGoogleとは決別し、


ハイウェイを走ることに。


マップを見ずとも街までの距離が確認できるのでペースも作りやすい。


そして今日は気合いが違います!


寝る前に屈伸とかして、

出発前も準備運動しました!



全ては昨日のリベンジを果たすために。


このチャリ旅を始める前に、自転車について調べたところ、

素人は1日50〜100km

だと。


そしてチャリ旅の師匠は、

「オーストラリアなら150km行けるんじゃない。」


と!


こちら師匠。


魔改造した赤い彗星に乗り、オーストラリアを駆け回ってらっしゃる。

そろそろお髭が地面につきそうな師匠。



超えるぜ。


今日は160km先、New Castleを目指し、全力でいきます。



正直、Sydneyまでの距離とかよくわかんないですが、320〜340kmなら、


あと3日かければ余裕。

あと2日ならキツい。



最後ちょろっと走って到着なんて面白くないので、今日明日で絶対着いてやる!



という感じで激走。


もう景色とかとってる時間も惜しみ、



こんな感じで(こちら新開さん)

漕ぎまくり。


だったんですが、、、


なんか今日は登りがやけに進まない。


なんだこれ?こんなんじゃ160km行かねーぞ!


登りこそがお前の生きる道だろう!


とか思いつつ、ふと視線を落とすと、


なんかタイヤとハンドルの向いてる方向がおかしいことに。


なんか生えてきてる?抜ける。


ガソリンスタンドまで頑張り、即行作業していた
ブルースウィリスっぽいおっちゃんに工具を借りて直す。


その間、今日はやけに
色んなひとに話かけられる。


追い越していくトラックは怖いですが、運転手の方々もトラックを降りれば愉快なおっちゃん達です。


ついでに他の怪しいところも点検し、


出発!


1分も無駄にしない!



気持ちは完全にアスリートになってました。


おっちゃん達が運転するトラック。

彼らが巻き起こす風に乗る術を覚え、



自分でもどうやったのか思い出せないんですが、

とにかく追い込む。


とにかく登り!

登りきれば下りがある!



登りを頑張って、下りで回復して、また激チャリ!!!


激烈!炸裂!強烈!破裂!爆裂!


おぉぉぉぉぉぉぉぉぁぁあ


モーーーーーーレツ!!





140km程のところで休息をとり、

この時点で3時すぎたくらい。

勝利を確信。


今度は犬連れのおっちゃんが話かけてきて、

お菓子やらくれる。

一緒に休憩。


最後にお小遣いを渡されました。


こういったものは有難く頂くべきなのかもしれませんが、


流石にご遠慮して、

その心遣いにお礼し、


お互い出発!





New Castleを目指していたけども市街地にいくとSydneyまでの距離を増やしてしまうので、


三度目の正直!空港にいくことに。


20km程!


泊まれたとしても空港で食べ物など買うと高いので、途中スーパーに寄り、夜と翌朝の食料を確保!完璧!


到着!遂に160km超えたぜ!!!


弱虫ペダルのキャラクター達よ、ありがとう!!!

君達とオーバーソウルして走りきったよ!!!





小さい空港だこと。


一縷の望みに懸け、


スタッフに聞いてみると、、、



案の定泊まれず。

まぁ夜まで充電とwi-fi使えるしということで一息ついていると、、、


wi-fi飛んでない。


やたら人が少なく目立つのか、追い出され。



ピンチ。


もう日が落ちてしまっていて、近くに公園とかもなくテントも厳しい。


とりあえず運よくマックダーネルズに入りSydneyまでの道を調べると
、、、






おやおやおや


なんか増えとる。



これには結構くらいました。


もう寝るところもなく、

とりあえず少しでもSydneyに近づくかぁ、、、


といった感じで夜道を走ると。



なんか燃え盛る炉?の灯りがみえたので、
そこかそこの隣なのか、民家の戸をたたき、

庭にテントを張らせていただきました。



200km、、、


就寝。






Sydneyまで残り 202km
















あい のり


8日目!!!


朝4:30に目覚め、そそくさと片付け。



昨日は屋根付きベンチと木の間でテントを張ったんですが、


おそらく人目についたのでしょう。


自転車も一緒なので目立つようです。



公園によっては'テント禁止'と看板があるんですが、


無いところなら張ってよし。ということではないと思うので、



勝手にテントを張るときに気をつけてることは、


誰にも気づかれずに張り、

誰にも気づかれずに片付ける。

存在を悟られないように。


ご近所さんに迷惑をかけず、


自分も安心。


さて、


実はここ数日、とくに漕ぎ始め、


膝が痛い。


気のせいではないようです。



バンテリンとかあればいいのですが、あいにく持っていないので






こいつを塗ってみましょう。


一応裏を確認すると、

英語。


bodyって書いてある。


MEN!!!特有のスースーする成分が


昂ぶった筋肉を鎮めてくれるはず!



そして

朝ごはんは、まだ残る茹で卵二つと

昨日のガソリンスタンドに行き、

一番安かったクロワッサン。


そこで明るくなるのを待ち。


出発。


昨日、ナットを締めたので、


自転車も大丈夫だろう!と、


町を出ると、


あー、、、これは、、、

取れた。

何度締めても取れる。
しかもそのペースが早くなってる。


もはや手では無理なのでしょう。



消沈しつつ、あるかわからない自転車屋を探しに戻る。


自動車の修理店?がありました。

見覚えのあるロゴ。


壊れた自転車と昨日パーツを見せて説明すると、

貸してくれました!


これでもかってくらいがっつり締め上げて!


再出発!


安心感が違う!


ありがとうGOOD YEAR!!!

Drive with smile!!!

良いお年を!


(ちなみに調べたところ、smileは可算名詞なので'Drive with a smile'が文法的に正しいようです。)




橋を渡ると


町を出た。


という感じがします。


そして毎度おなじみPacific hiwayに乗ります。


ちなみにハイウェイといっても有料高速ではなく、

長距離移動するための道路です。



個人的には自転車で走ることはお勧めしません。



もはや山間部の登りに対して、

溢れ出す情熱を止められなくなってます。

「遅せーぞ カメヤロウ!!

遅ぇ   

遅ぇ   
  
遅え      


遅ぇっ!!」



っ言いながら漕ぐと頑張れます。



そんなこんなで50kmぐらい行くと

次の町が見えてきました。


Kempseyという町。


丘の上から

町の入口にチーズ工場。

ここも綺麗な町でした。


実は道を間違って着いた町なので


愛すべきマックダーナーズへ行き。


wi-fiの恩恵を賜る。


フリーバナナ?ありがたく頂戴し



Port Macquarieという街を目指す!



この町も橋を渡りサヨナラバイバイ。


カンガルーに見送られました。



そしてまた50kmほどカメヤロウ言ってると、、、


きつく締めたばずのあれがあれする。


なんとなく、こう、グリってしながら漕ぐしかない。




そんな努力も虚しく、完全にあれする。



もう戻れる距離じゃないので、、、


とりあえず歩く。


運よく工事のおっちゃんを発見!


聞いてみると


工具貸してくれました!


もうこれからは街ごとに締め直そうと心に誓い、



今度は御堂筋くんスタイルで、



目標の街、Port Macquarieに到着!


入口はオイスターやらエビやらの養殖が盛んでした。

街は広いです。


だいぶ脚にきてるので、


さっさと休むため、寝床を探していると


海のそばにいい感じのスポットが


!!!


、、、気になるものを発見。



まぁ、とりあえず

マックドーネルズさんで

充電と作戦会議。



またバナナある。

ちなみにマックで一番安いのは

frozen cokeかfrozen fantaで、


わずか$1で滞在できます!


wi-fiが弱いためブログなど更新できず、


さきほどの場所に戻り。


気になっていたバス。


窓からおっちゃんを確認したので、


ノックしてみる。





思ったとおり。


どうやらこのバス、


おっちゃんが改造して旅している模様!


中を見せてくれました!



奥様と二匹のお犬様。


やばい!めっちゃかっこいい!!!


憧れる。


隣にテントを張らせてもらうと、


違和感ゼロ。


安心して眠れそう。



ありがたいことに、

コーヒーを頂いたので、


夜の海と夜景のみえるベンチで啜り、


就寝。





渋い!





Stdneyまで残り455km


















ワリオスタジアム



9日目ー!


5:00am、バスの隣で起床。


マップを確認するためにまたマックダーナルズへ。


そろそろGoogleとの仲違いもほとぼりが冷めたようなので、

Sydneyまでの道を調べ、行けるところまで行く作戦!

ハイウェイを使わない模様。


テントを片付け終わると、
バスの主、マイケルさんとエベレンさんが緑茶を淹れてくれました。



温かい。


工具も貸してもらいクランクをしっかり締め、

バスに見送られ出発!


Port Macquarieも凄く綺麗な街でした。


チャリもばっちり安心で街をでる直前に




ハンドルが取れました。




まぁ無くても大丈夫でしょうけど、見栄えが悪いので、


工具を借りるため住宅地に逸れ、


朝早くから働いてらした、


工事のおっちゃんお願いし、


またがっつり締める!



再出発!



ハイウェイではなく町を走るのが久しぶりに感じられて気分もよし!



いいねGoogle!


途中、おじいちゃんチャリダーが追い越して行ったので、


「かっこいい自転車!高そうですね!

でも負けねぇよ。」

と心の中で囁き、


後ろに貼り付く。


恐れをなしたのか引き返すおじいちゃん。


道がちょっと怪しくなる、、、



マップを確認するとこの道も長いようなので、

「まぁすぐにいい道に変わるでしょう。」とGoogleを信じて進む。





やられた。





完全にはめられた。



この前Googleに文句を言ったからでしょう。


前半で油断させ、気づいた頃には引き返せない。



またもGoogleの悪質ないやがらせを受ける。


もう道はボッコボコのガッタガタで、


立て札?には、trailって書いてる。。。


チャリが心配すぎて漕ぐどころじゃない。



しかも、めっちゃ長い!


オーストラリアの豊富なUVを浴びながら

ワリオスタジアムみたいな道を



チャリに謝り、


本気で「ちくしょー!!!」とか叫びながら、


そろーと漕ぐ。


途中、近くでキャンプでもしてたのでしょうか、ジョギングマダムとすれ違い、「How are you today?」とか挨拶されるも、


心の内の、ファッキンロード!って感じを悟られないように、

「やー、、、」などと返す。


「beautful day!」とか言ってる。

なるほど確かに天気は良いし。


森っぽくなるにつれて木漏れ日とかも
 、、、

ただ、重要なのは道なんです。




その後1番強度に不安のあった荷台が悲鳴をあげ、


直してると、


車が止まり、おっちゃん三人が声をかけてくれる。


ありがたいことに「乗ってけよ。」と言ってくれましたが、


フェリーとかを避けて遠回りしている内に全部チャリで行きたくなってしまっていたので、


お気持ちだけ頂戴し、


行く。



3時間くらいかかって、トレイルを抜けるころには、



自転車も時間も気力もケツも削られ、



満身創痍。



本当に、、、




その後ハイウェイにのり、頑張って次の大きな町を目指そうと。


いつの間にか並走してきた本格派チャリダーのおっちゃんに相談。



結局日暮れまでに行くのは無理ということで、



距離を進めなかったことに落ち込みながら、、、



近くのキャラバンパークに泊まってみました!


テントは敷地内の好きなところに。


野外のキッチン。


シャワーとトイレ。


まぁキャンプサイトみたいなもんですね。

他にお客さんもいなくて特に面白いことは無かったですが、


正式に張ってるテントなので安心感が違います!


近くにスーパーも無かったので、


火曜日だからこそ安いKFC!
オリジナルチキン?9ピース$9ちょっと。

これを夕飯、翌朝食、翌昼食として、



就寝。



今日の借りは



明日返すぜ!





Sydneyまで残り356km